国土が狭く平地の少ない我が国では、一時ほどではないにしても、工業化、都市化の波が大都市周辺のみならず地方にまで及び、有効利用できる土地は非
常に限られたものとなっています。そのため、従来はその利用があまり考慮されなかった航路・河川あるいは湖沼等で浚渫したヘドロ・汚泥により造成された超軟弱地盤上に構造物の建設を図るため、地盤改良は必要不可欠な技術とな
ってきています。
一方、過去の高度成長のひずみとして、人々の生活環境の急激な変化に伴い、湖沼や河川・海域にまでヘドロ・汚泥の堆積が進み、大きな社会・環境問題にまで発展してきたことも否めません。
現在では、土地を有効利用するという社会的なニーズを満たすとともに、それに伴い発生したヘドロ・汚泥堆積等による諸問題の早期解決も合わせて望まれています。
これらの社会的要請に応えるため、固化処理工法研究会、(旧)日本汚泥固化研究会は、超軟弱土の表層固化処理工事を得意とする専門企業により、技術の開発と向上を目指して昭和56年に発足し、この間関係各位の皆様のご指導
の下、おかげさまで実施した固化処理工事は、19,907,362 m3を超える実積を得ることができました。
固化処理工法研究会は、今後とも更なる工法発展のため努力する所存でありますので、皆様のご指導、ご鞭撻を賜りたいと存じます。
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